短答過去問解説♪

弁理士短答試験に独学で挑戦しよう!短答過去問をももが枝毎に解説するよ♪これで予備校に行かなくても大丈夫!

H28 特実Q17

Q17.実施権に関し、次の(イ)~(ヘ)の設問のうち、正しいものの組合せは、どれか。

以下において、特許Aの権利者である甲は、特許Aに係る特許権について、乙に通常実施権を許諾し、その後、特許Aに係る特許権について、丙に専用実施権を設定し、その専用実施権の設定の登録がされたものとする。

 

もものまとめ表

甲(特許権者)

丁及び戊

通常実施権

 通

 

 

 

専用実施権

 

 専

 

 

 

 

専用実施権

相続(共同)

 

 

 

中用権

 

相当の対価

 

 

【枝(イ)】

丙は、乙の承諾を得ることなく、丙の専用実施権について、第三者に通常実施権を許諾することができるが、甲の承諾を得ることなく、第三者に通常実施権を許諾することはできない。

【答え】○

ももの解説

上位者(特許権者)の承諾だけでいいので「○」だよ♪(特77条4項)

 

【枝(ロ)】

乙は、甲の承諾を得ることなく、乙の通常実施権について、第三者に質権を設定することができないが、丙は、甲の承諾を得ることなく、丙の専用実施権について、第三者に質権を設定することはできる。

【答え】×

ももの解説

上位者(特許権者)の承諾が必要だよ♪(特77条4項)

 

【枝(ハ)】

乙は、甲の承諾を得た場合において、丙の承諾を得ることなく、乙の通常実施権を第三者に譲渡することができるが、丙は、甲の承諾を得た場合においても、乙の承諾を得ない限り、丙の専用実施権を第三者に譲渡することができない。

【答え】×

ももの解説

丙にとって乙は上位者じゃないから、承諾不要だよ♪

 

【枝(ニ)】

乙の通常実施権は、丙に対しても、その効力を有するため、丙は、乙の承諾を得ることなく、丙の専用実施権に基づいて、特許Aに係る発明イの実施をすることができない。

【答え】×

ももの解説

通常実施権に排他性はないから、実施は自由だよ♪

 

【枝(ホ)】

丙が死亡し、丙の専用実施権について、丙の相続人である丁及び戊が丙の専用実施権を共有者として取得した。この場合において、丁は、戊の同意を得ることなく、当該専用実施権について、第三者に通常実施権を許諾することはできない。

【答え】○

ももの解説

「共有」だから同意が必要だね♪(特73条3項準用)

 

【枝(ヘ)】

特許Aに係る発明イが、特許Aの出願の日よりも前に公開された己の公開された特許Bに係る発明ロと同一であることを理由として無効審判が請求され、審決により無効とされた。この場合において、丙が当該無効審判の請求の登録前から、その無効理由のあ

ることを知らないで、丙の専用実施権に基づいて、日本国内において発明イの実施である事業をしていたときは、丙は、実施している発明イ及び発明イの実施である事業の目的の範囲内において、己の特許Bに係る特許権について、通常実施権を有するが、己は、丙から相当の対価を請求する権利を有する。

【答え】○

ももの解説

中用権(80条1項3号)は対価有(同条2項)だね♪

 

1 (イ)と(ホ)と(ヘ)

2 (ロ)と(ハ)と(ホ)

3 (ニ)と(ホ)と(ヘ)

4 (ハ)と(ニ)と(ヘ)

5 (イ)と(ロ)と(ホ)

 

正解は「1 (イ)と(ホ)と(ヘ)」だね♪